0歳から始める虫歯予防って?
- 2024年10月29日
- 小児歯科
こんにちは!
広島市西区の横川駅から徒歩5分のゆうなぎ歯科こども歯科です。
今回は0歳からの虫歯予防の考え方についてお伝えいたします。
実は生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には虫歯の原因であるミュータンス菌は存在しません。生まれてから両親をはじめとする家族と生活する中で少しずつ感染していくのです。そのため家族に虫歯がありミュータンス菌が多い状態だと赤ちゃんも将来的に虫歯になるリスクが高まります。
歯が生えてくるのは生後6か月頃で、歯が生えてくると口の中に虫歯菌が定着しやすくなります。特に1歳半〜2歳半頃になると奥歯(乳臼歯)が生え揃ってきます。虫歯の原因菌であるミュータンス菌は歯間や歯の溝の中に住み着くのでこの時期が最初に虫歯になりやすい時期で「感染の窓」と呼ばれています。この時期に虫歯予防の基礎を作っておくことで、虫歯になりやすい時期がきても大丈夫なようにしておくことが重要です。
ひと昔前は食器や歯ブラシを大人とこどもで共用しない事が一番重要とされてきましたが、近年は少し違ってきています。大人の口腔内のミュータンス菌をこどもにうつさないという考え方は大事ですが、一緒に生活している限り細菌をこどもにうつさないというのはとても難しいのです。それよりは一緒に生活している大人が虫歯治療と口腔ケアをしっかり行い、ミュータンス菌が少ないようにしておいて、体にとって無害な常在菌をこどもに分け与えてあげるというのが重要です。無害な常在菌が多く存在している状態ではミュータンス菌がお口に住もうとしても定着しにくくなります。生まれてきた赤ちゃんとのスキンシップを楽しみながら、虫歯になりにくいお口の環境を整えてあげましょう。
さて、虫歯予防のに大切な3つのポイントをお伝えいたします。
1つ目は、「食べ物」です。お子さんは離乳食が始まって少しずつ、お菓子なども摂取するようになっていきますね。虫歯の原因であるミュータンス菌は「糖」を養分として歯を溶かす「酸」を生成します。特に糖度が高く、お口に長時間残りやすい食品の代表として「チョコレート」・「アメ」・「ジュース」が挙げられます。これらは中毒性が高く繰り返し欲しがりやすくなるのでできればあげない方が望ましいです。味覚の形成は3歳までが重要といわれ、3歳までに糖の摂取量が多いとそれ以降も糖質を欲しがるいわゆる中毒になりやすくなるので、気をつけましょう。もし砂糖の多い食品をあげる場合は少量にして時間も短くダラダラと食べないようにさせましょう。フルーツもお口の中には残りにくいですが糖度は高いので食べる時間を決めてダラダラ長時間は食べないほうがいいと言えます。
2つ目は「フッ素(フッ化物)の使用」です。
フッ素は歯の成分であるハイドロキシアパタイトの構造を酸に強いフルオロアパタイトという構造に変化させ虫歯から歯を守る作用があります。実は歯が生えたばかりの時期が最もフッ素塗布が効果的で、歯の内面にフッ素が取り込まれるので歯を強固にすることができるのです。以前は3歳未満のフッ素の使用は推奨されていませんでしたが、近年では歯が生え始めたばかりからフッ素の使用が勧められています。小児歯科学会を含む4学会合同の声明では歯が生えてから2歳頃までは1000ppmで米粒程度のフッ素の使用が推奨されています。また歯科医院で高濃度のフッ素塗布を行うことで相乗効果で虫歯予防効果を得る事ができます。3〜4か月に1回の頻度で歯科医院でフッ素塗布することがおすすめです。
3つ目は「歯みがき」です。
当たり前のことだと思われるでしょうが、歯みがきは虫歯予防にとってなくてはならないものです。こどもは上手に歯みがきができないの親の仕上げ磨きがとても重要です。仕上げ磨きの仕方については次回お伝えいたします。お子さんの虫歯予防はゆうなぎ歯科こども歯科へご相談下さい。お待ちしております!